皆さんは、コンパニオン・プランティングをご存知ですか?
相性の良い植物同志を組み合わせてそばに植えることにより、
病虫害の被害を抑え、さらには植物の生長を促すことができるため、
農薬などを使わない有機栽培法のひとつで共生栽培のことです。
勘のよい方は、もうピンときましたね(笑)
何だか人間関係のようだと思いませんか?
気の合う人と一緒にいると、お互いの良いところが引き出されて、幸せで健やかな気持ちになれるものです。逆に、どうしても苦手で好きになれない人とは何をやっても上手くいかない・・・なんてことありますよね。人間にこうした相性があるように、植物たちにも相性があるらしいのです。面白いですね。
相性のよい物同士を混植して一緒に育てることで、それぞれの特性が活かされて、病虫害が防げたり、すくすくと育ったり。こういった方法をコンパニオンプランティング(共生栽培)といいます。欧米諸国では古くから農作物の作付けに活かされてきたそうです。
目的によっていろいろなコンパニオンプランティングがありますが、主に自分にない性格を持ったもの同士がお互いを補うようなものが多いようです。これも人間関係と似ていませんか?自分にないものを持っている人はとても魅力的で、一緒にいることでお互いを高めあうことができますよね。
食べ物にも、よい食べ合わせ、悪い食べ合わせがありますね?例えば古くから言い伝えられている「鰻と梅干し」。鰻の脂っこさと梅干しの強い酸味が刺激し合い、消化不良を起こすとされていました。ただし実際には、酸味が脂の消化を助けるため、味覚の面も含めて相性の良い食材なのですが、鰻の食べすぎ防止など諸説あるようです。
ほかにも身近なところで考えると、色の組み合わせ。オレンジと青が完璧な組み合わせだなんて、誰もが直感的に知っているわけではありません。自分の直感を信じられないなら、色彩理論の基本を理解して、それをもとに正しい色を選んでみる方法があります。
人も同じで、これまで自分の直感だけを信じてきて、なんとなくうまくいかない・・と感じている人は、たまには誰かのアドバイスを聞いてみるとよいのかもしれません。
こんな経験はありませんか?自分の好きな色だけを組み合わせて洋服を選んでいたら、いつのまにか洋服ダンスの中は偏った色ばかりに・・。また、テレビ番組で街角ファッションチェックなど、普段、自分が組み合わせている色やアイテム。プロのたった一言のアドバイスだけで大変身!なんてシーンもよく見かけますね。自分の直感も大切です。でも第三者だからこそ冷静に客観的に見えているものもあるのですね。
相性もよく、組み合わせも最高なのに、上手くいかないのは何故?
植物のことで考えてみましょう。相性のよい植物同士を組み合わせ、どれほど慎重に育てたとしても、その時の気候が悪ければ・・・?気温が低すぎたり、雨不足だったりと様々な条件が影響します。気候はずっとよかったのに、たまたま収穫前に大きな台風がやって来てしまったら・・・?そうです。最後は「運」=「縁」にまかせるしかないこともあるわけです。
逆に考えると、それほど相性がよくなかったはずの組み合わせでも、何故か環境に上手く適応できて良い結果をもたらす場合もあるはず。だから、あまり頭でっかちになって、慎重すぎるのも考えものです。
自分の直感や、客観的で冷静な判断も必要、でも環境に適応する力も必要、つまりは何事もバランスや柔軟性が大切ということなのかもしれませんね。