ただでさえ便利なコンビニエンスストア。
最近では、チルドパックされたお惣菜の種類も豊富になって
手間のかかる煮物や煮魚はじめ、とにかく温めればすぐに食べられるようになっています。
そんな便利な生活が当たり前になった今、もしかして何か大切なコトを見失っていないでしょうか?
恋愛でも、すぐに結果を求める傾向になっていませんか?
今回は、恋愛のコンビニエント化に着目してお届けします。
恋愛中、相手が口にする「面倒くさい」という言葉に、ガッカリした経験ありませんか?何がそんなに面倒くさいか聞いてみると・・・
・連絡(メール)するのが面倒くさい。
・彼女(彼)の話を聞いているのが面倒くさい。
・デートの場所を決めるのが面倒くさい。
・約束をするのが面倒くさい。
いったい、彼(彼女)は何を求めているのでしょう。
どれも恋愛においては必須プロセス。そのプロセスがあるから、相手を理解することができ、幸せを共感できることに気づいていないのか、それともただのジコチュー?
上に挙げたようなことを口にする人は、たいていの場合、その理由を「時間がもったいないから」といいます。とにかく結果だけを求めるのでしょう。時間は1日24時間、誰にも平等にあります。けれど、その時間をどのように使うかが重要なわけです。たとえ、1時間で10の結果を得られたとしても、そのプロセスがどうであったかが問題なのです。そもそもプロセスのない結果などあり得ないわけですから、手にしたと思い込んでいる「結果」は、実は中身のないただの「幻想」でしかないのかもしれませんよ。
さて、ここでコンビニのお惣菜の話。例えば、煮物。コンビニで買えば、温めるだけですぐに食べられます。でも一から作ろうと思うと、まずは、買い物に行きます。野菜を手にとり、どれが新鮮そうか見比べながら、気に入ったものを買い物カゴへ。そして家に帰って、野菜を洗い、皮を向き、下ごしらえをします。アクをとらなければならない野菜なら、下茹でをしたり・・・。味付けも分量どおりに入れたからといって必ず美味しくできるとは限りません。味見をしながら、少しずつ味を整えていきますね?そう!かなりの時間と労力を要するわけです。
そんなことをするよりも、出来上がっているものを買ってくれば、時間もかからないし、ラクだし、失敗もしない。だからコンビニで買ってくる。それが悪いわけではありません。
ただ、その人が何を求めているのかで、選択は違ってくるということです。
手っ取り早く、そこそこ美味しいものを食べたいときなら、コンビニで十分。でも、旬の食材を使って、体にもやさしい食事をとりたいと思うなら、あなたはきっと、作ることを選ぶでしょう。たとえ出来上がるまでに時間がかかったとしても、想像していた味と多少違っても、必ずあなたは満足をするはず。
一見、手間に見えるプロセスの中でこそ楽しめる、触感や香り、彩り、味わいは、カラダだけでなく、心も豊かにしてくれます。あなた自身を豊かにしてくれます。それが付加価値(=幸せ)というものです。
孔子の論語に有名なものがあります。
吾れ十有五にして学に志す。
三十にして立つ。
四十にして惑わず。
五十にして天命を知る。
六十にして耳順(みみした)がう。
七十にして心の欲するところに従って、矩(のり)を踰(こ)えず。
「人」は死ぬまで成長し続けます。誰しも完璧ではないのです。言い換えれば、すべての「人」が可能性を持っているのです。だから当然、恋愛にも結婚にも、完璧な「完成品」などないのです。
料理と同じように、「結果」は結果、プロセスの中にこそ、幸せを見つけることができるのかもしれません。
手間ひまかけた料理が、とびっきり美味しいように
恋愛もまた、手間ひまかけた分だけ幸せになれるのです。