世間一般に難しいと言われている「ひとりっ子の結婚」。
男性、女性に関わらず、家を継ぐ、継がないの問題、親との同居など、問題は山積みです。
ただ結婚の話が現実的になると、形式的なことだけでなく育ってきた環境や性格なども、かなり重要視されるようです。
もちろん、好きで「ひとりっ子」になったわけではありませんから、何もかもがあなただけの問題ではありません。
大切なのは、自分が「ひとりっ子」だということを自覚すること。
いつまでも親に依存せずに、精神的に自立すること、そして親御さんもしっかり子離れすることです。
小さい頃から大人に囲まれて育つ「ひとりっ子」は、周りの大人が自分に合わせてくれるので、どうしても自分勝手になりがちです。自分の思いどおりにならないと気がすまない、いつも親がやってくれているから、誰かが自分のために何かをしてくれることが当たり前。大人になっても気が利かなかったり、周囲の人たちを上手に利用しようとしたり・・・。
でも逆を言えば、大事に大事に育てられてきた「ひとりっ子」だからこそ、次は周りの人たちへの恩返し。思いやりや感謝の心を持つことで、人間的な魅力がぐっとアップするはずです。
そのためには、まずは自分と向き合うこと。一度立ち止まって、客観的に自分を見つめ直してみましょう。そうすることで自分のことだけでなく、周りのことも見えてきて、周囲への気遣いができるようになり、今よりももっと素敵な人になれることでしょう。
周りの人たちを振り回したい! 戦略的な自己主張タイプかも?
自由に育てられてきた女性の場合、それが長所として出るか、短所として出るかで大きく変わります。しがらみのない自由な発想で、純粋で人を疑わない「天真爛漫」なタイプとなればよいのですが、それが仇となり、学校でも職場でも、人間関係がうまくいかず「浮いた存在」となってしまう場合も・・これは、小さい頃から周囲の大人が何でもしてくれるので、自分が周囲へ気を使う必要がなかったことが原因のひとつと考えられます。
恋愛においても同様で、自分の思いが強すぎて、まずは自分の主張が一番、相手への配慮や気遣いができずに、男性は将来に不安を覚え、引いてしまいます。かと思えば、自分の思いを受け止めてくれることが大前提になってしまっているため、些細なことで不安になるのも特徴といえます。どうしても、傷つきたくないという心理が働き、根気強さや忍耐強さに欠け、結果的に失敗してしまうケースも多く見受けられます。
では、そんな女性はどうすればよいのでしょう?冷静に自分を客観視し、周りと歩調を合わせてみることです。自分が育ってきた環境を振り返り、今の自分を見つめ直すことで、周りも見えてきて周囲への気配り、相手への思いやりの心が芽生えてくるのかもしれませんね。
マザコンじゃなかった! 実はただの泣き虫かな?
ただでさえ、男性はマザコンというイメージが強いですが、「ひとりっ子」の男性だと、余計にヒドイのでは?と思われがちです。
ところが実際には、小さい頃から兄弟同士での「お母さんの取り合い」を経験していないため、マザコンになる傾向は低く、むしろ「泣き虫」だったり、打たれ弱かったりします。もちろん育ってきた環境によっても、性格によっても違いはあります。
母親が子供を過保護にするあまり、「泣きたいときには泣けばいい」と言ってくれたから・・といって、大人になっても、人目をはばからず大泣きしてしまう男性もいます。これも甘えの表現手段なのかもしれません。自分に構ってほしい、自分のことだけを気にかけてほしいという自己中心的な性質が影響しているといえるでしょう。
でも考えてみてください。結婚をして、家族を守っていかなければならない男性が、泣き虫だったり打たれ弱かったりしては、お相手の女性も幻滅ですね。でも根は優しい性格なのでしょう。時と場合、表現方法を考え、周囲に気を配れるようになれば、優しくて思いやりのある男性へ変身できるのかもしれませんね。
親の都合を優先させていませんか?
大切なわが子。それはどの親御さんも同じでしょう。ただ「ひとりっ子」の親御さんの場合、どうしても過保護になりがちです。一人だからさみしい思いをさせてはいけないという親心から、小さい頃から、何にでも口を出し、手を出してきた親御さんも少なくないのではないでしょうか。それも愛情表現の一つでしょう。
でもそろそろ、わが子の真の幸せについて考えてみませんか?
わが子が見つけたパートナー。その人と新しい家庭を築いていくうえで、少し距離を置き、温かく見守ることも立派な愛情表現です。そのためには、親子ともに、子離れ、親離れをし、精神的にもしっかり自立する必要がありますね。
そして、十分自覚しておくべきことは「ひとりっ子の結婚」というは、とても難しいということ。相手のご家族あっての縁談ですから、自分の家族の都合ばかりを押し付けるのではなく、相手のご家族への配慮や、相互の理解が不可欠です。お互いが一歩も譲らないという姿勢では、うまくいくものもいかなくなってしまいます。
「ひとりっ子」同士の結婚でさえ、お家断絶にならないよう、孫を養子として迎えるなどの方法を見つけ出し、両家ともに理解を深め、幸せな結婚へと至ったご家族もいらっしゃいます。大切なのは、当のお二人の気持ち。それを応援してあげる親心が幸せな結婚へと、後押してあげられるのではないでしょうか。
周囲の人たちの理解も必要!・・・例えば、身近にひとりっ子の人がいたとして、勝手気ままなところを垣間見たとしても、「あの人はひとりっ子だから・・」と決めつけてしまわず、育ってきた環境を理解してあげましょう。これまでは必要性がなかったから、知らないだけのこともあります。それならば、「こんな考え方もあるよ」ということを教えてあげればよいのです。その人に素直な心があれば、きっと、さらに素敵に成長していくでしょう。